占い(卜い)―御みくじ(お御籤)の事2021.04.26 01:21―寶山寺みくじ場の例 自然現象と共生してきた日本人は、何かにつけ往古より現在未来に対して吉凶を占う慣習が今も生きている。その表象が八百万の神佛信仰なのだが、即座に結果を知りたい願望が占い・御みくじである。各寺社においても御みくじが設置されている...
法隆寺大工〝安堵長助〟らが施工した本瓦葺重層建物2021.03.11 23:59―生駒山寶山寺創建唯一の威風本堂〝阿遮羅場〟 生駒山寶山寺のご本尊「延宝八年本尊座共堪海作」(二尺五寸)〝木造彩色不動明王座像〟と五使者像を祀る本瓦葺重層護摩堂建物である本堂は、寺創建当初の姿を伝える唯一の建物である。法隆寺大工の安堵長助らにより施工された...
大根・酒・沈香好きの神or佛2020.12.21 03:33―生駒聖天こと寶山寺鎮守歓喜天 生駒寶山寺歓喜天は、大根(羅葡根らふこん)と酒(般若糖)・沈香が好物であり、それらとオダン:歓喜団がお供えである。歓喜天と大根の関係は、印度ヒンズー神ガネーシャ時代に大根畑が広がっていたと云い、左手に大根を持つ姿で現している...
信貴山朝護孫子寺沿革(いっこう寺社解説26)2020.11.02 20:36―大和の現世利益のお寺4・信貴山城の事など 近世後期から近現代の信貴山真言宗の現世利益霊験隆盛とは裏腹に沿革や各時代の状況は、度重なる火災によって記録が乏しくはっきりしない。 文献を探ると『宇治拾遺物語』(1212-21年頃・197...
関西真言古寺佛塔拾八尊巡り2020.09.07 21:09―(仏塔古寺十八尊・塔の寺めぐり) 〝仏塔古寺十八尊(ぶっとうこじじゅうはっそん)-塔の寺めぐり(事務局家原寺)〟は、大和周辺にある塔を有する真言宗系佛教寺院18箇所によって平成7年成立した御朱印巡りの札所である(奈良6・大阪4・京都4・兵庫2・和歌山2)。知名度はそれ...
御朱印ブームと霊場巡り2020.08.26 22:55 御朱印書籍紹介を兼ねて 世の中「佛女子」「歴女」「古寺旅人」に附帯して寺社の御朱印を収集する「御朱印」ブームである。納経無しでお詣りもそこそこに寺務所・堂守詰所に人気の朱印(集印)帳列が出来る寺院も多い。寺社側も朱印帳大に合わせた一枚物を達筆寺務員により...
生駒山寶山寺奥の院参道地蔵坂道の地蔵2020.08.10 15:03―大和の現世利益・昭和平成令和の佛教民俗の好例 生駒聖天で有名な寶山寺の遥拝所から奥の院へと続く石畳参道の〝地蔵坂道〟には多くの地蔵を中心とする供養石造物が林立し、崇敬信者・結社により建立されている。日々蝋燭・線香・賽銭を持ったお詣りも絶えない。 その中で名物となった〝重軽地蔵尊...
8/23・24日仏教的お盆の行事〝地蔵盆〟2020.08.10 14:55―孟蘭盆回向 上方では、関東の新暦(明治4年改め太陽暦)では無く日本の本来の季節で、八月は盆月に当たる。旧暦(太陽太陰暦)に合わせた地蔵盆(孟蘭盆回向)が広く行われている(大和地域でも七月の月日を取って新暦で受け入れている処、旧暦に当てはめた日をとって八月に行われる二種あるが、古...
縁結び西国愛染十七霊場御朱印札所 (いっこう寺社解説30)2020.08.10 14:49―恋愛パワースポット・愛の願いが叶う 愛染明王(あいぜんみょうおう)は日本密教特有の憤怒相尊格明王で、恋愛成就・良縁成就・結婚成就・夫婦円満を司る佛とされる。金剛頂経に属する瑜祇経(金剛峯楼閣一切瑜伽祇経)に見える。修法は息災(種々の災難を逃れたい)・増益(繁栄成長をはかりたい)...
生駒山寶山寺多寶塔(いっこう寺社解説29)2020.07.21 00:23―大和の現世利益のお寺7・西国愛染明王霊場14番札所 生駒聖天・宝山寺の多宝塔と本尊は平成6年、愛染曼荼羅にちなむ十七ケ寺に加盟し14番札所になっている。佛塔古寺十八尊巡拝15番札所でもある。多宝塔の建つ高台は、開山堪海律師が禅修行の常楽庵を建立した際〝和...
生駒聖天・寶山寺と門前町(いっこう寺社解説28)2020.06.26 10:34―大和の現世利益のお寺6・最古のケーブルカーなど 〝寶山寺堪海〟は験者として世に聞こえ、大和郡山藩に及ばず御所・将軍家の帰依を受け近世後期には聖天(大聖歓喜天)の神威絶大と喧伝され、庶民の霊地となった。その参詣道は、近世から明治期は生駒山を越えて寺に通じる大和側は生駒谷...
生駒聖天・寶山寺(いっこう寺社解説27)2020.06.26 04:01―大和の現世利益のお寺5 庶民信仰のメッカ〝生駒聖天さん〟こと〝寶山寺〟は、真言律宗大本山であり、聖天(大聖歓喜天)の根本道場である。〝本尊不動明王〟を祀る本堂と並んで唐破風のある八棟造の聖天堂拝殿がある。 〝商売繁盛の神〟として絶大なご利益があるとされる...