奈良斑鳩の里新名産品の〝龍田饅頭〟について記録しておこう。
“龍田(たった)と紅葉(もみぢ)” 日本国に紅葉の名勝地は京・日光・箱根・鎌倉・宮島…と数々あれど、崇神帝の神代の昔より歌枕、“紅葉とくれば龍田”“龍田とくれば紅葉”と詩歌に詠まれる「もみち(清音)」の名処はただ一つ、ここ“いかるがのさと”。黄葉・紅葉を「もみぢ」と訓読した落葉広葉樹が変色落葉する姿を風景と重ね、数多の歌人が錦の中に遊び、風情を読み込んでいる。別称はカエデ“楓”で、特に龍田の楓は「八稜楓」で独特の楓で、神紋・町章にもある様に他では見られない。かつて“龍田楓・神代楓”と呼ばれた傘老樹も川岸に聳えていた。カステラ生地で一つ一つ紅葉形に焼き上げ、漉し餡とカスタード饅頭に仕上げました。
文武帝行幸作れるお歌 立田川紅葉乱れて流るめり わたらば錦中や絶江なむ
(初出典:株式会社植嶋謹製2015/3/25 鵤書林記す より)
【freelance鵤書林83 いっこう記】
0コメント