高市郡明日香村飛鳥の法興寺址は、俗称飛鳥寺で安居院と言う。崇峻天皇1(588)年蘇我馬子(?~推古天皇34〔626〕)発願で、6世紀末から7世紀初にかけて建立された我が国最古の本格的佛教僧院。
百済国から僧だけに及ばす寺工・鑪盤(ろばん)博士・画工・瓦博士が来日。中金堂跡に建つのが現安居院で、風雪による傷や修理跡が生々しい鞍作鳥作創建本尊「重文銅造釈迦如来坐像」(飛鳥大佛)である。
昭和31年吉野川分水貫通に端を発した、明日香での本格的発掘調査開始となった調査で、寺院跡は境内中央に地下式心礎を持つ五重塔跡と東西に金堂、中金堂(一塔三金堂配置)裏の民地に講堂、それらを囲った回廊、取りつく中門、石敷きの通路の先に南大門跡の基壇や礎石が良好に確認され、扶余から伝えられた「花組・星組」の二つの文様の最古瓦が大量に出土している。瓦様式は豊浦寺・坂田寺・斑鳩寺・四天王寺に受け継がれる(9時~17時半・冬期は17時 境内自由・拝観は350円・4/7~9花会式期は不可 ☎0744-54-2126)。
【freelance鵤書林68 いっこう記】
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