奈良国立博物館 名所旧蹟10

 奈良国立博物館の本館は明治のフレンチルネサンス様式洋風建築として公園内に明治27年竣工し、皇室所管の帝室奈良博物館として明治28年開館(設計片山東熊・三帝博と赤阪離宮など)

 昭和25年国に移管され東京・京都と共に国立となる(現在九州〔平成17年開館〕を加えて4館)。開館以来120年、一貫して展示会場として機能した重要文化財本館は、平成12年以降「なら仏像館」として国宝・重文を含む多くの選りすぐり大和路の飛鳥から鎌倉時代の仏像約100件の作品を常時展示した殿堂。平成28年には露出展示に加え高透過ガラスに低反射フィルムを併用するなど、最新照明・空調等リニュアルオープンしている(9時30分~17時・金土は20時まで開館・月休・一般520円・☎ハローダイヤル050-5542-8600・元の収蔵庫は青銅器館として収集家坂本五郎寄贈中国古代青銅器を一堂に展示)。

 秋の恒例正倉院展と佛教美術をテーマとした特別展・絵画・書籍・考古・工芸名品の文化遺産を常時、新々館新館で展示され、地下で結ばれている。

 大正6~11年総長を務めた文豪森鴎外(1862~1922)の官舎屋敷の門を移築して「鴎外の門」として東北の登大路に面して建っているのを知る人は少ないが必見。(地下通路に佛教美術ショップ・カフェ「葉風泰夢(はーふたいむ)」併設・地上から入場可無料)。

【freelance鵤書林55 いっこう記】

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