世界遺産の文化遺産登録されている「古都奈良の文化財」1998とは、8件の資産(14棟の建造物・31.18 k㎡)で構成され奈良の歴史や文化の特質として、国宝建造物があり、敷地が史跡に指定されている「東大寺(正倉院含)・興福寺・春日大社・元興寺・薬師寺・唐招提寺」。
特別史跡・特別天然記念物に指定されている「平城宮跡・春日山原始林」となっている(東大寺正倉院は宮内庁管轄皇室財産である為、文化財保護法対象外であったが登録にあたって例外的に国宝指定とした)。基準価値は、「1.中国や朝鮮との交流によって日本の文化が大きく発展したことを示す。2.古代の日本の首都に開花した文化を伝える極めて重要な証拠。3.日本の国家や文化の基礎が整った重要な時代である奈良時代の様子を伝えている。4.神道や佛教など日本人の信仰と密接な関係があり、年中行事などを通じて市民の暮らしの中に生き続けている。」である。
遺産そのものは、我が国『文化財保護法』(昭和25年4月施行)により保護され、周辺環境は都市計画的手法によって保護されている。具体的には、「歴史的風土特別保存地区(古都保存法)」・「風致地区(奈良県風致地区条例)」・「都市景観形成地区(奈良市都市景観条例)」により必要な範囲が、直接保護区域の「緩衝地帯(バッファゾーン)」及び保全と開発との調和を図るための「歴史的環境調整区域(ハーモニーゾーン)」が設けられている。
【freelance鵤書林78 いっこう記】
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