大和・河内伝統野菜〝瓜(うり)〟、〝まっか(甜瓜)〟〝干瓢(夕顔)〟の事2021.07.19 12:42―瓜は野菜であり、果物であり 夏は、一年草単性花である〝瓜(うり)〟の季節である。「水桶にうなづきあふ瓜茄子(うりなすび)、与謝蕪村」タライの中でプカプカと浮頷き合う瓜と茄子。〝瓜の蔓(つる)に茄子はならぬ〟世間では瓜は平凡で、茄子は偉いと云う...
京・寧楽伝統野菜〝甘長唐万願寺〟・〝紫獅子唐〟の事2021.07.08 03:10―唐辛子(とうがらし)・獅子唐辛子(ししとうがらし)・ピーマン(pimento)と 〝唐辛子〟〝獅子唐辛子〟と書くトウガラシは、中南米原産のナス科トウガラシ属一年草である。唐(トウ)は異国と云う意味で、今や全世界で香辛料として用いられている。野生種もまた多...
伝統果実いちぢく(無花果)の事2021.07.02 02:52―大和片桐・南河内誉田名産 「無花果」と書く〝いちぢくは〟、大和片桐の小泉地域や河内誉田周辺のグロ水田畑で生産を見る。鮮度が落ちやすく保存しにくいデリケートな果実なので一時期から比べると生産量は激減したが、農業研究開発センターがテコ入れした事も有り密に盛り...
伝統野菜さつま芋(甘藷・唐芋からいも)の事2021.07.01 02:23―堅下一光園大井農場の例 甘藷(かんしょ)は、江戸時代に鹿児島薩摩地方から全国に伝わった為「さつまいも」と呼ばれている。関西の主流は四国吉野川河川砂帯原産の〝鳴門金時(なるときんとき・在来種)〟や東国の〝紅東(べにあずま)〟であり、ホクホクした...
外来伝統野菜ジャガタラ芋こと馬鈴薯(ばれいしょ)の事2021.07.01 02:12―堅下一光園大井農場の例 もう一般日本人には馬鈴薯の言葉は死語である様だ。一般的には〝じゃがいも〟である。関西では1・2月に作付けし、4月に紫の花が咲き田植え前の6月には収獲する。今や全国規模で栽培されているナス科多年草。多くは近代に改良されJAである農協...
大根・酒・沈香好きの神or佛2020.12.21 03:33―生駒聖天こと寶山寺鎮守歓喜天 生駒寶山寺歓喜天は、大根(羅葡根らふこん)と酒(般若糖)・沈香が好物であり、それらとオダン:歓喜団がお供えである。歓喜天と大根の関係は、印度ヒンズー神ガネーシャ時代に大根畑が広がっていたと云い、左手に大根を持つ姿で現している...
和スイーツ類奈良大和路名産品2(いっこう2014調査結果)2018.03.24 14:00イ.生駒郡エリア31柿くへば◎・聖の教〇・黒駒△〔御菓子司片岡元清堂/斑鳩町興留(法隆寺御用)〕32佛鬼羅坊〇(二個串蓬艸だんご)〔御菓子司北原白水堂/斑鳩町龍田南〕33寅まんじゅう△〔曽我乃家本店/平群町信貴山〕34宝゛多餅(ぼたもち)△・都の春〇・藤△〔幾世屋/生駒市元町〕3...
和スイーツ類奈良大和路名産品1(いっこう2014調査結果)2018.03.22 23:34 奈良大和路の和スイーツ類に見る、いっこう県内名産品調査結果2014を公開する事とする。 茶の湯文化発祥の地大和(奈良県)であるが、飲茶の習慣と共に花開いたのが上菓子(上納菓子・献上菓子)である。お茶の友和菓子の美味名物、茶席の上菓子から神饌御供菓子・門前名物にこだわって集成した...
一銭洋食とお好み焼とたこ焼と 大和のスローフード122018.03.21 03:44 “お好み焼とたこ焼”は、今や「粉もん」と持て囃される関西最大のファーストフード(地域特有料理)で、ソウル(魂)の食である。 戦前(大正期)から駄菓子屋の鉄板上で小麦粉とキャベツ(洋野菜)千切りのみで焼き上げた一銭焼があった。筆者の経験では卵を持参するとそこに落としてくれ、ドロソ...
まほろば僧の餢飳菓子 大和のスローフード112018.03.18 23:56 まほろば僧の餢飳菓子としたのは、佐伯定胤猊下(近代法隆寺中興)嗜好幻の菓子である。 樋口清之博士1966『奈良の旅』によると、「西大和路-法隆寺-客殿で-管長佐伯定胤老師としばらく話した思い出-そのとき、茶菓子として塩味のあんを米粉で袋状につつみ、油で揚げたものであった。奈良時...
芋ぼたとくるみ餅 大和のスローフード102018.03.18 23:47 芋ぼたとは、餅米を倹約してドロ芋の粘りで作ったぼた餅で餡はふんどう小豆の漉し餡が多い。12月始めの亥の子の日に作られたので「亥の子餅」とも別称され、多産のイノシシの様に子孫繁栄願の願いが込められている。 くるみ餅は、農作業の秋終いに慰労と感謝を込めて作る餅。青大豆や白大豆を餡に...
ぼた餅とおはぎ 大和のスローフード92018.03.18 23:33 ぼた餅とおはぎは、本来花見と秋祭の祝いの餅である。また、春・秋の彼岸の餅。餅を不完全に搗いた「半殺しの餡付け餅」なのである。濾し餡を内に入れた黄粉・青海苔・胡麻まぶしもあった。 春は「牡丹餅」・秋は「萩餅」と呼び分けるが差はない。全国的に商品化され、年中スーパー・餅屋店頭流通て...